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11/03/05:制作時のツイート解説


今日は日記ではない事をしてみたいと思います。

何をするかというと「『ハカタンモン展』の製作に関するツイートの解説」です。
「ハカタンモン展」についてはこちらを参照していただくとして、製作したのは「ニセフクオカ」というタイトルの高さ15センチのオブジェです(右画像)。この製作時に気分の高揚と別の作業に移るスイッチとしての便利さから、合間合間にツイッターを利用していました。

その時に「今何をしている」だとか「成功したの失敗したの」とツイートしているんですが、何せ展示がまだなのでネタバレしないように製作中のモノに関しては触れないままやっており、いくら「気分が高揚していたから」といって、また「無名の自分の製作物の事なんて誰も大して気にしないだろう。」と思っているからといっても、よくよく考えれば答えようの無いクイズをずっと投げかけてるようなものだったかもしれなかったなと思い、遅いとは感じつつ、自分の記録のためにもこれから製作に関する全ツイートを掘り出し、触れていなかった部分の解説をつけていく事にします。ひょっとすると、同じ技法で何か作る時、お役に立てるかもしれません。

いかん、また楽しくなってきてしまった‥。嬉しがり過ぎるクセ自体はそんなでもないですが、それの影響は考えようと少し反省しています。

よし、始めます。青い字がツイッターに書いた日付と内容。※から始まるのが解説です。文体が違うのは一応ツイッターはネット上とはいえ読む人の素性がわかるのと、こちらは誰に読んでもらっているのかわからないからだと思います。同じ人です、大丈夫です。

1月11日
企画展用の作品の発注が今、いけるかどうかが五分五分でハラハラしてます。どうか!業者さん!!

※これが最初でした。この時にはもう「佐賀県の形を博多アピールの場に忍ばせよう、ダーティでしたたかな性格を付けてディフォルメしてみよう」と思っていました。そしてそれを有田焼で製作したらさらに意味が強まると考え、スケッチを描いて、受けてもらえる窯を人づてに探していました。私が伊万里出身なのも大きな理由でした。

1月12日
作品の業者発注、コスト面、技術面、両方で無理だった!しょうがない手作りだ、ちょっと追い込まれた!ウヒー、テンション上がる。明日早速造形のプロに相談に行く。同時に友達に「そういうの好きやろ〜?」と助っ人の依頼をした。

※結果、断念することになりました・笑
コスト面は単純に安くはなかったということで(制作費が8〜10倍になるとこでした)、技術面というのは、残念ながら作り物の職人さんがもういらっしゃらないという事でした。
有田焼じゃなくすることで意味が弱まってしまうので別のものを製作する事も考えたんですが、スケッチを描いたせいかイメージが頭から離れずに、結果的に意味の弱まりより作りたい衝動が勝った事と、これは出身地や県に対してその人が持っている印象によって見方が変わり、それは駅で見てもらうのにピッタリではないか。というコンセプトを思いついたのでコレを作る事に決めました。
友達に助っ人の依頼はしましたが、その人結局忙しくて最後まで手伝ってもらうことはありませんでした。無事出来てよかったです。


1月13日
夕方、去年熊本の「ロッキー」というディスカウントショップのCMで人形を作ってもらった人に会いにいった。その仕事の打合せ以来だったので当然「出来上り見ました?」という話になり、僕がいなかった撮影の楽しい話を一通りしてもらった後、そのキャラクターの声の話になった。(続く)

(続き)その声は実は監督さんがあてていて、その割りにというかすごく上手で素人と思えない程だったんだけど、それ喜ぶ人形を作った人の褒め方が「あれ、そっくりだったよね〜!」だった。初めてあてた声がそっくりって。聴いとるってことじゃない。愛情あるなーと思ってちょっと感動しましたとさ。

※これはそのままの意味で、自分で作る事に決めたものの時間的にあまり余裕が無かったので造形のプロに効率の良い素材や作り方を習いに行った。という事です。この方に相談にのっていただき、本を貸してもらいこの後使う発泡スチロールも分けていただいたおかげでとても助かりました。この方は作る話を本当に楽しそうにされるので、後半に書いてる事が一層本気に感じられました。非常に感謝しています。

1月18日
今欲しいもの、事務員さんや銀行員さんが腕にはめてたアレ。アレの黒。

※これあまり関係ないですけど腕まくりしなくてよいので非常に快適に作業できて、その上袖口も擦れません。まだ使った事の無い人にはお勧めです。

1月19日
発泡スチロールを削ってる。見えない敵(静電気)とたたかう。

1月19日
発泡スチロールって意外と細かいとこまで削れる。オレ粉まみれ。ケミカルコーティング中。

※分けてもらった発泡スチロールで原型づくりに入ってます。ヤスリやサンドペーパーを使えば普通の発泡スチロールでも思いの外細かい作業ができる反面、粉が部屋中に飛ぶは体にまとわりつくわでこの行程中は視界が全体的に白くなっていました。

1月21日
直前まで削る作業してたのでマスクの跡を鼻の横につけたまま出掛ける。ヒゲっぽいかとおもいきや、どうも鼻の穴より高い位置はヒゲにはみえづらいようだ。少しだけなのに

※これ特に伏せてないのにわかりづらい・笑 粉を吸い込まないようにマスクをつけるんですが、それが丸みを帯びた三角形で鼻と口を塞いでるので、フチのラインについた粉や跡がヒゲみたいだけど位置がずれててヒゲに見えない。顔の配置は数ミリで印象が激変するほどに微細ですねって話です。

1月24日
そろばん3級の能力でもって作品の値段を設定中‥。そろばんは役に立たないが、‥これはムズいなあ‥‥。工業製品は安い!自家製は材料だけで結構いってしまう!儲けは望まないものの作る程赤字は困るしの。‥結果、自分を客だと思い込ませる所から始めてみる。カランコロンカラーン‥

※この時は作品の詳細や値段を主催のgallery LUMOさんに提出する期日なのにも関わらず全体の材料費が解らずに悩んでおります。ここらへんの事全然考えてなかったですね、結局材料費からじゃなく、自分がこれを見て欲しいと感じ、なおかつ迷う値段にしました。¥3500です。この際ぶっちゃけてみますと、製作費がチャラになるには20個くらい売れないといけません。あきらめて正解だと思います。期間中そんなに作れないですしね。
あと確かそろばん準2級までとったような気がします。語呂のためでしょうか、姑息ですね。

1月25日
デジタルのはかりが届いたもんで嬉しくなってしまって、家にあるもんで適当に溶剤を混ぜてちょびっとだけ試し塗りしたところ、ビニールの紙コップから煙が‥。持ったらアッチイ! よくないぞ!

※今回の製作にデジタルのはかりは必須でした。溶剤と硬化剤は化学反応で固まるので規定量じゃないとうまくいかないからです。
スチロールが意外と細かく削れるからといっても限界があるので、ここらへんから「スチロール用ポリエステル樹脂」という、塗ってもスチロールが溶けない樹脂を使って強度を高めてからより細かい部分を作りました。先に進める喜びから、この樹脂がスチロールを溶かさないのを良い事に舐め切った事をしてしまったんですけど、ちょっと目を離したスキにビニール紙コップがグニャグニャになっておりました。煙も臭かったですね、換気はバリバリにしてました。紙製はセーフです。

1月25日
塗った溶剤のニオイがやっと部屋から消えた。そしてそれを塗ったものが乾いて新しいニオイがほのかに生まれてきた。火薬にそっくり。

※この溶剤自体はこの手の作業に馴染み深いシンナー系のニオイなんですが、スチロールに塗るとホントに火薬みたいなニオイに変わりました。溶けないといっても実はほんのちょっとだけ溶けるのでそれが原因だと思います。ちなみに私は使わなかったんですけどタルクというのを混ぜると粘度があがって使い易くなるようです。液ダレに悩まされたから使えば良かった。

1月27日
樹脂で文字を作りましたよ。エイチ!



※これはボディーに貼る「HUKUOKA」のHです。スチロールに塗った樹脂でつくりました。(Fじゃないんです)型はスチロールボードを使いました。思ったより上手くいって、削って整えるのにも問題ありませんでした。

1月31日
マスクをしてる安心感からスプレー景気よく塗布したら結構吸っちゃった。スネークマンショーだ。最近でもシンナー吸うひとおるかな、僕が中学生の時はいた。駅で話しかけられておわっとなった、歯が細く溶けて黒かったりするのよね。

※ここで使ってるスプレーはサーフェイサー(サフともいう)といって下地剤です。キズを埋めたり塗装の下準備に使ったりします。ここでは透明な樹脂に色を付けて作業しやすくするために使いました。スネークマンショーは‥そういうコントがあるんです‥。

2月3日
作業が盛上がった。6時か‥困ったな。今、鼻の鳴った音が人の声みたいに聞こえて嫌だった。

※ツイッターの頻度にムラがありちょっと日にちが跳んでいます。この時はサーフェイサーとパテでだいぶ細かい作業してる段階です。このパテを使って細かいとこを整えていく作業は学生の時にやった事があるので高揚が多少おさまってるんだと思います。我ながら単純なもんです。パテを削った時に出る細かい粉が鼻に入って音がなったものと思われます。

2月4日
油粘土五キロ買った。重い。

※粘土がでてきたのでもう原型作りは終わった頃です。いよいよ型をつくる行程に入ります。文章ではわかりづらいのですが、型は原型から半分ずつとるため、まず粘土に原型を半分隙間無く埋める必要があります。後で樹脂を流し込む通路もつくらないといけないので、それらを含めたサイズになると5キロになりました。10袋でした。この辺から「あり?でかいかも」と思ってます。サイズは紙に何度も印刷して調整したのでしょうが無いんですが。

2月4日
5キロの粘土こねて伸ばした。ヒイヒイゆうとる。

※ビニールに入れて踏んでみたりもしましたが、体重つかって手でこねるのが一番早かったです。なかなかのもんでした。この後粘土を平らにならし、原型を埋めてこんな感じにします。埋めているのは原型なのでパテで直した部分が黄色く残っています。
赤いのは樹脂を流し込む通路です。100円ショップで買ってきた色鉛筆を使っています。




2月7日
ハカタンモン展用の作品、やっと型作るとこまでこぎつけた。これにプラスチックみたいなの流して複製するんだけど、この方法は‥きっとかぶりやすいぞ〜!気づいちゃったな〜。

※ちょっととんでます。この間は粘土の周りに囲いを立てて、シリコンを流し込んでいます。ここで使うシリコンの量が2番目の誤算でした。いっぱい使ったなあ‥。ツイートでかぶる云々書いてますが、そうでも無かったです、浅はかでした
こういう解説すると思ってなかったんで写真がマズいですね。あと、文体がなんとなくプラモ製作を公開しているブログに近くなってきてる気がします。趣味人って感じの。
なんでだ。同じ事してるからだな。


2月8日
シリコンすべすべで見た目も触り心地も気持ちいい。石膏は固まるの超早い。

※値段が安く硬い石膏で柔らかいシリコンを挟むと、節約になるのと後で型を合わせた時に圧力を均一にするのに便利なため、原型が埋まった後は石膏を流し込みます。シリコンが9時間くらいかかったのに対して、石膏は数分で固まります。ここらへんは特に苦労なくすすみます。このあと最大のピンチを迎えることは知りません。

2月9日
出来てなかったら色々パーになる、型取りのシリコン割る時、超緊張したー。何とか出来てた。良かった。

※中がどうなっているか全く見えないので心配でしたが大丈夫でした。気がかりは気泡ができていないか、きちんと隅々までシリコンが行き渡っているか、という事でしたが形がシンプルなんで、そこらへんはそうでもなかったです。でももし失敗してたら泣いてたかもしれないくらい時間とお金的に痛い工程です。セーフ。この後困りますけどね。

2月9日
注型作業。500mlのキャストを120秒で注ぐミッションに苦戦中。2回失敗。むずかしい!

※型が出来たので完成が見たくてウズウズしてますので早速注型作業を始めています。注型っていうのは型に素材を流し込む事で、今回はレジンキャストという合成樹脂を使っています。全体を通してプラモのカスタム等やフィギュア製作に使われる技法ですのでホビー文化万歳!といったところです。これが無ければこんなに手軽に全てを調達出来なかったと思います。実際スチロール用の樹脂なんかは最初に習った方から教えてもらった工務店に行きました。
あ、最大のピンチのとこ書いてない。
失敗を重ねる原因はこの技法を使うには作品が大き過ぎる事で、120秒っていうのはキャストが固まり始めるまでの時間です。つまり慎重に流し込んでいると全体に行き渡る前に固まってしまう事が判明したわけです。通路を広げるのは危険でスペースに余裕もあまりありませんし、キャストは二つの液を混ぜて使うので混ぜる時間も必要、しかも急いで混ぜると泡立ってしまってブツブツの作品になってしまいます。これは困りました。調べた結果、どうやら混ぜる前にキャストを冷やすと硬化時間を稼げるらしいという事がわかり(実際混ざって固まる間のキャストは結構熱を持ちます)、氷で冷やしましたがまだ間に合わず、途中の通路から型部分への流入口を増やしたり、注ぎ口に上戸を使ったりと試行錯誤を繰り返します。


2月10日
注型。3回目で9割5分だけど成功。冷やしたのが良かったみたい、うれしいのでなで回している。

※これは不完全だったんですがたまたま上手くいって大体の完成品が見えた瞬間です。その事に浮かれていますが、このままでは完成しない事が後数回失敗を繰り返す事でわかります。失敗の原因が複数だったので気付くのが遅れました。

2月10日
んで4回目失敗。ひとすじになれない。いや、一筋縄では行かない。まだ一個もできてへん。

※まだ気付いていません。冷やす事と上戸を使う事で固まる前に全体に流し込む事には成功しているのですが、まだギリギリの時間なので空気の逃げ道が足りない事が解っていませんでした。ちなみに「ひとすじになれない。」は私の女性観ではなく米米クラブの曲名です。テンパっております。この日はふて寝しました。


2月13日
ハカタンモン展用の作品、やっと成功した!良かった!始まったら写真のせよう。それまでにべっぴんさんに仕上げよう。

※やっと成功しました。提出期限2日前。キャストを混ぜる容器を大きくして注ぐスピードを上げ、それで空気の逃げ道が足りない事にやっと気付きました。型を修正した後、初の完成品が出来上がります。
正直だいぶ失敗作を作った後なので、9割5分の時の感動は上回りませんでした。とりあえず出来上がった事にホッとしました。


2月13日
快調に増殖中。注ぐ時にまだドキドキするから、合間の仕事が手に付かない。



※これが型になります。二重の内側がシリコンで外側が石膏です。手前の穴から上戸を使って流し込み、奥側からキャストがドロッと出てくると全体に行き渡った証拠となり安心できます。固まる前のキャストは透明で時間が経つにつれ段々と白く濁っていきます。透明なまま固まるキャストもあります。時間の問題は解決したといってもそう余裕はなく、ミスできないのでドキドキは相当なもんでした。この時期仕事も結構忙しかったので手に付かない事に焦ったりもしました。

2月13日
仕事しながら注型中。奇しくも全国の中高生女子と同じような作業をしてると思うと感慨深い。チョコレートとウレタン樹脂、エプロンと防毒マスクの違いはあれど、大体一緒だ。

※5体作る約束でしたので注型を続けています。バレンタインデー前日なのでそのままの意味です。型から抜いた直後の作品はこんな感じです。



2月14日
いよいよ終盤間近。コンパウンド(=研磨剤)を柔らかい布にとり、磨く。作品に対し仕上げと撫で回しを同時に行なえる、完璧な行為。

※そのままです。レジンキャストの色がきれいなので、時間があったらやろうかなくらいに考えていた塗装はやめて磨く作業に専念しました。洗ってますので出来上りはそれなりに清潔だと思います。

2月14日
なんだか気の利いたようなアイデアを使おうか使まいか。悩んで試して却下!一時間半使ってしまったけど、ムダではなかったと信じよう。というかムダな事も別にいいと思う。多分そうだと思う。そうなんじゃないかな。ま、ちょっと覚悟はしておけ(C)さだまさし / 伊集院光

※これは梱包用の箱に貼る紙をどうしようか考えていた時のツイートで、アイデアっていうのは二つあり、一つは「ニセフクオカ」の他に「fake-oka(フェイクオカ)」とか書いてみようかなーなんつってー。ていうので…却下して。悩んで試したのは箱に設計図用に描いたイラストを使う時にちょっとそれに汚しとしてインクのシミなんか付けてー、線も擦れてたりしてー。とやってみたものの本当に汚れみたいに見えたのと、「バグ感とかわかりづれえ」という印象の方が見た目の良さを上まったのでやめました。ばらしてしまうと「気の利いたような」という文字が急に恥ずかしくなってまいります。最後の方はラジオネタです。



という事でツイート全解説でした。やきもきさせたかもしれず、すいません。という気持ちもあったはずなのに、結局余計めんどくさくなってしまった感はあります。自分以外が読んで面白いのかはサッパリわかりません。
読んでいただきありがとうございました!やさしいですね。お疲れさまです!

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